マーケティングの費用を投資として考え、しっかりした計画が立てられるようになることは、ビジネスの成長に不可欠です。
今回はウェブマーケティングのコストを効果的に投資として活用する方法についてお話します。
ウェブマーケティング = 投資
まず重要なのは、ウェブマーケティングの費用は、単なる出費ではなく、将来の利益を生むための投資として考えることです。
広告出稿やウェブサイトの改善は短期的なコストですが、長期的には顧客獲得や売上増加に繋がる重要な投資です。
ですので、例えばウェブ制作会社から$5,000のウェブサイトの改善見積もりを出された場合、金額だけを見て「高い」と判断するのではなく、その投資によってどれだけのリターンが欲しいのか、そしてそれを得ることができるのかを考えることが大切です。
目標達成のロードマップ
「そんなこと言われてもそのウェブサイト改善からどれだけのリターンが見込めるのかなんて見当もつかない」と思う方が多いと思います。
ウェブマーケティングを成功させるためには、
- 明確な目標設定
- それを達成するための戦略立案
が成功の鍵となります。
1.目標を設定する
まずはウェブマーケティングで達成したい目標を設定します。
もし今ビジネスで課題があり、その解決策としてウェブマーケティングを活用して改善したいならそれが目標になります。
2.現状と目標のギャップを明確にする
次に、現状と目標のギャップを明確にします。
例えば、オンラインショップの月間売上を10万円から20万円に増やしたい場合、そのギャップを書き出します。
この場合、ギャップは「目標達成には月間売上+10万円が必要」です。
3.施策の候補をリストアップする
次に、そのギャップ「目標達成には月間売上が+10万円が必要」を埋めるための施策の候補を書き出します。
<施策例>
- ターゲットオーディエンスにリーチするためのウェブ広告の活用
- SEO対策による検索エンジンでの可視性を向上し訪問数を上げる
- ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを改善し、購入率を上げるためのウェブサイト改善
- SNSマーケティングによるコミュニティの構築とエンゲージメントの促進で購入率を改善
- メルマガを始めて購入率の高いリピーターの訪問割合を増やす
4.それぞれの施策の費用対効果を出し、高い順から実行する
ここが一番難しいのですが、リストアップした各施策の費用対効果を評価し、最も効果が高いと判断される施策から優先順位をつけ、リソースの配置やスケジュール等の実行計画を立てます。
費用対効果の評価の方法は、まず自社の現状データと、過去の施策の実行データを用意します。
それを使って施策実行後のシミュレーションを行います。
施策の実行データが自社内にない場合も多いと思いますが、その場合は参考になりそうなデータをどこかから借りてきましょう。
下は費用対効果を測るのによく使われる指数の例です。
このような指数を使って施策実行前と実行後の予測を行うとわかりやすいです。
- CAC(Customer Acquisition Cost): 顧客獲得コスト
- CLV(Customer Lifetime Value): 顧客生涯価値
- CPC(Cost Per Click): クリック単価
- ROI(Return on Investment):投資利益率
- ROAS(Return on Ad Spend): 広告費用対効果
5.計測
計画はあくまで予測に基づくものですので、実際の成果を測定して予測との差異を把握することが重要です。
そして必要に応じて戦略を調整して施策を進めましょう。
費用対効果の改善事例
最後に、ウェブサイトの改善でCACを削減した私の事例を紹介します。
私はフリーランスですので、自分の作業時間がコストです。
私は長年かけて自分のウェブサイトを理想的な営業マンとして育て上げることに成功しました。
これにより「いくらですか?」ではなく、「サービスに興味があります。ミーティングは可能でしょうか?」といった質の高い問い合わせがウェブサイトから来るようになり、案件につながる見込みの低いお客様とのミーティング時間の削減や、見積もり制作の時間を削減でき、CAC(顧客獲得コスト)を下げることに成功しました。
最後に
この記事がみなさんにとって、今後ウェブマーケティングをより効果的に活用するきっかけになれば幸いです。
最後にお知らせになりますが、実はシンクレアウェブデザインのサービス「ウェブコンサルティング契約」にはこの「目標達成のロードマップ」の作業すべてが含まれており、クライアント様のウェブマーケテインングの目標設定から施策の費用対効果の作成〜実行計画の作成までが含まれています。
自分でウェブマーケティング計画を作成する自信がないという方はぜひご利用ください。