みなさんこんにちは。
今回はオーストラリアのソーシャルメディアトレンドを紹介します。
こちらのビジネスビクトリアという政府が運営してるウェブサイトでは、中小ビジネスに関する情報がブログやSNSを通して頻繁に配信されています。
Business Victoria
https://business.vic.gov.au/
今回はこちらのビジネスビクトリアのサイトで紹介されていた記事の一つ、
2023年に注目するべき7つのSNSトレンド
https://hub.business.vic.gov.au/marketing/social-media/7-social-media-trends-to-watch-in-2023/
という記事をわかりやすく解説しながら紹介していきます。
AIがコンテンツ制作に大きな役割を果たすようになる
すでに多くのマーケティングに関わる人が、ChatGPTなどのAIツールに文章の制作を手伝わせています。
現在のAIツールでは、企業の個性や価値観をとらえた文章を作成することは難しいですが、生成された文章を編集して利用するだけでも、中小企業にとっては大きな時間の節約となります。
また、AIツールを使ってSEOを今より簡単に行うことができます。
例えば、AIにSEOで有効なキーワードを発見させたり、ターゲットに沿ったキーワードやトピックを選んでもらい、それを文章に取り入れることで、今までよりもターゲットにリーチしやすく、魅力的な文章を作成することが可能になるでしょう。
まずは考えるより先にAIツールを使ってみましょう!
下で紹介しているAIツールには、無料アカウントや試用期間があるので無料で始められます。
(例)ChatGPT、Jasper、Plann、Bing 等
ChatGPTは日本でも使っている人が多く、無料で結構使えます。
あとビジネスビクトリアでおすすめされているのがJasperやPlannです。
Jasperは有料のAIライティングツールでプランによっては日本語版もあるようです。
Bingも最近AIツールを開始しましたが、私がアクセスした時は順番待ちで使用まで少し待たなければならなかったので(2023年3月)、まずはChatGPTで無料で初めてみるのがおすすめです。
動画がソーシャルメディアを支配
みなさん薄々気づいているの思いますが、動画は今や多くのソーシャルメディアユーザーに好まれるコンテンツです。
動画のいい点は、メッセージを素早く効果的に伝えられることです。
2018年以降、オンラインで視聴される動画の数はほぼ2倍になっています。
TikTokとInstagramの継続的な成長がその大きな要因であり、毎月約30億人がこの2つのプラットフォームにログインしています。
シスコの2022年の調査では、消費者のインターネットトラフィック全体の82%以上を動画が占めるようになる見込みであると述べられています。
そしてソーシャル・ビデオは、テキストと画像を合わせたコンテンツよりも1200%多くシェアされることが示されています。
そのため、動画をデジタル・マーケティング戦略の中心とすることはこれからとても重要と言えます。
InstagramとTikTokに登録し、Instagram Reelの作成を練習しましょう。
これらは音声やエフェクトを使った15秒の短編動画で、フォロワーと共有することができます。
スモールビジネスに関連するエバーグリーンコンテンツ(長期でも廃れないコンテンツ)の作成に注力しましょう。
例えば、FAQ、「ハウツー」ガイド、チュートリアルは公開した後も長い間様々なユーザーにみてもらい便利だと感じてもらうことができます。
よりリアルな情報が求められている
現在オンラインコンテンツの大半が選別されたり、編集されたりされているため、ユーザーはよりリアルな情報を求めてBeRealやインスタグラムストーリーズに注目しています。
BeRealというのは、アメリカやフランスで流行している「Be Real」というアプリです。
InstagramやTikTokなどは「映える」「可愛く、美しく見せる」を重視しますが、Be Realではアプリの名前の通りリアルを見せます。
私もまだ使ったことはないのですが、フィルターやエフェクトを通さず日常のリアルな風景を切り取った投稿するアプリだそうです。
リアルなコンテンツを発信することは顧客とより強い関係を築き、ブランド・ロイヤルティを構築するのに役立ちます。
ビジネへの活用のために
- BeRealは広告やアプリの商業利用を禁止しているため、イベントでのチームの写真を共有するなど、非商業的な投稿内容に抑える
- 顧客があなたのビジネスの何に共感しているのかを見極め、それを維持しましょう
LinkedInがビジネスだけのSNSではなくなってきている
LinkedInというのは欧米でよく使われているビジネス用のSNSです。
オーストラリアでも仕事上の付き合いや、求職のためによく使われています。
しかしこのLinkedInの利用者の中で最近プライベート情報を投稿する人が増えてきたようです。
理由は今Facebookへの信頼感が過去最低になっているということと、リモートワークによりプライベートと仕事の境界線が曖昧になったからことが原因だと考えられています。
どちらにしても、プライベートを少し紹介するのは悪いことではなく、いいことがたくさんあります。
しかし、愛犬を会社に連れて行ったという投稿はたまにはいいかもしれませんが、新しい子犬に関する投稿を20件もするのはやりすぎでしょう。
今後のLinkedInのおすすめの使い方として、これはどのビジネス用のSNSでも同じことが言えますが、あなたの私生活がパーソナルブランドの一部となることが適切かどうか、考えてから投稿するようにしてください。
ソーシャルメディアリスニング
ソーシャルメディアリスニングというのを聞いたことがありますか?
ソーシャルメディアリスニングというのは、SNS上でのユーザーの発言を分析することです。
具体的には
- 顧客の感情やビジネスに関するコメントを追跡する
- ベンチマークしているアカウントの調査
- トレンドや顧客が不便に感じている事を把握する
- データに基づいたスマートな意思決定(DDDM)ができる
DDDMとはData-driven decision-making意味で、目標、目的、アクションに沿った戦略的なビジネス上の意思決定を導くための、事実、指標、データを使用することです。 - ブランド・アドボケーツ(Bbrand Advocates)を発見する
ブランド・アドボケーツ(Brand advocates)とは、自発的に企業やブランドに対して好意的な発信や推奨をしてくれるファンのこと。
企業やブランドに対して強い好意や愛着、ロイヤルティ(忠誠心)を有しており、無報酬で自らの意志で広告塔になってくれます。
こんな人を見つけられたら心強いですね。
今後もSNSの利用は増加傾向にあるため、ソーシャルリスニングを活用して適切なオーディエンスにリーチし、パーソナライズされた顧客体験を提供することがこれまで以上に重要となっています。
ソーシャルメディア大手が衰退し、新たなSNSが出現
Facebookの信頼の低下や、Twitterの買収問題などでソーシャルメディア大手の人気が下がる中、新たなSNSがどんどん生まれてきています。
例えば、Mastadon(マストドン)はアルゴリズムも広告もない非営利のSNSです。
ユーザーは関心のある内容のサーバでコミュニケーションを楽しむことができます。
サーバの例としては気候変動やLGBTIQA+などがあるそうです。
他にもKooは、5,000万人以上のユーザーを持つグローバルなSNSです。
ユーザーが母国語で意見を述べたり、他の人とつながったりすることができ、言論の自由、相互尊重、インクルーシブを受け入れています。
個人的にはこのKooのアイデアに共感します。
今後のSNSのあり方ではないでしょうか。
新しいSNSの中にはビジネス用に使うことを禁止しているものも多いので、あまり積極的には使えないかもしれませんが、リアルな声を集めたり、トレンドを把握する市場調査には使えます。
また、早めにユーザーネームを押さえておいたり、ウェブサイトなどの連絡先を載せておくことで、多くの人にあなたのビジネスを知ってもらうこともできます。
ソーシャルオーディオの今後
みなさんClubhouseを覚えているでしょうか?
そうです、アプリのダウンロードが2021年の2月に1000万を記録した、声で繋がるSNSです。
ブームが過ぎその後はゆっくり衰退していきましたが、その後TwitterのSpaces、FacebookのLiveと言ったオーディオベースのサービスが提供され始めました。
ソーシャルオーディオがこれからまた安定した流行りを迎えるかどうかはわからないですが、ソーシャルオーディオには一定数の支持者がいますので、話すのが得意・好きなのであれば参入してみるといいと思います。
ビジネスへの活用
- ビジネスに人間味を持たせ、より親しみやすい印象を与えることが可能
- 製品・サービスに関する質問に答える
- ユーザーとの新しい関わり方を提供することで、ブランドロイヤリティが構築できる
まとめ
今回紹介した情報の中から私が注目したポイントは、AI、動画、リアルなコンテンツ、ソーシャルメディアリスニングの活用、そして大手SNSから個人の興味やライフスタイルに合ったより専門的なSNSサービスへの移行でした。
皆さんはどう思われましたか?